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児童虐待とは

児童虐待のハイリスク

ボックスA-5は全国主要病院小児科・被虐待児調査で分析した児童虐待ハイリスクの一覧です。

虐待対応には発見から治療まで、多くの機関や多くの職種の人々が連携して援助をする必要があります。機関によって、関わる虐待の種類や程度が異なるため、虐待への理解や概念が異なる場合が生じます。連絡をしたのに取り上げられない、といった事態も生じかねません。虐待はリスクから子どもへの否定的感情へと徐々に進むことが多いのですが(ボックスA-4)、ハイリスクを複数、重ね持つ家庭に対しては、子どもや子育てに否定的感情を持たぬよう、妊娠期・新生児期からの援助や指導が望まれます。

出生後の見守り、援助指導を、家庭訪問の可能な開業助産師さん、保健師さんに繋いで頂きたい。必要に応じて、保育所、福祉事務所などと連携した援助が効果的です。

学齢期まで問題なく養育されていても、親の失業・罹病・離別・再婚・祖父母の死別など、家庭の変化で子どもの養育態度が変わることがありえます。担任教師の見守りと助言が重要です。 状況が悪化したり、虐待が疑われる時は児童相談所の専門的対応に移行する必要があります。

A-5 児童虐待のハイリスク(全国主要病院小児科調査、1986年から継続)
妊 娠 望まぬ妊娠・出産、妊娠届が遅い、妊娠中の健康診断を受けていない、未婚、妊娠中に夫が死亡・別離、育児不安、乳児特性(泣き声、匂い、おむつ替え等)に拒否的
子ども 多児、低出産体重、先天異常、慢性疾患、精神発達遅延、家庭外養育後、期待と異なる児童
疾病、アルコール中毒、薬物中毒、育児知識や育児姿勢に問題、親自身が被虐待
家 庭 育児過大(多子、病人を抱えている)、夫婦不和、孤立家庭(転居後、配偶者の単身赴任や死別、実家と絶縁、他人からの援助に拒否的)、ひとり家庭、経済的不安定、未入籍、反社会的生活など
[参考資料]
谷村雅子、我が国の子どもへの虐待の実態、教育と医学、49巻9号2001年
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