子ども虐待が社会の注目を集める中、2000年(平成12年)に制定された児童虐待の防止等に関する法律は、第4条第2項を次のように規定していました。

 「国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童に対し専門的知識に基づく適切な保護を行うことができるよう、児童相談所等関係機関の職員の人材の確保及び資質の向上を図るため、研修等必要な措置を講ずるものとする」

 子どもの虹情報研修センター(日本虐待・思春期問題情報研修センター)は、本条もふまえ、厚生労働省及び横浜市のご支援のもと、児童虐待及び思春期問題にかかわる職員を養成し、また高度専門情報を集約・発信する拠点として2002年(平成14年)4月に開設されました。

 今日、子ども虐待は、日本において深刻な様相を呈しているだけでなく、国際的にも大きな問題となっており、2015年の国連サミットで決定されたSDGs(Sustainable Development Goals,持続可能な開発目標)は、「子どもに対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する」ことを目標の一つとして掲げています。

<子どもの未来へ 虹の橋>
 当センターは、子どもたちが安心して生きられる社会を実現するため、国や地方自治体、民間の援助機関、関係団体、研究機関等と緊密に連携し、現場に学び、現場に返すことを大切にしながら、研修や研究、また専門相談、情報提供の取り組みを進め、最前線で子ども虐待に対応する方々を応援します。

川﨑二三彦

センター長川﨑二三彦